体で覚える操縦のポイント

 

◎飛ぶのは簡単!でも…

単に真っ直ぐ飛ぶだけなら、Flanker2 は非常に簡単かつ快適なシムである。高度によって飛行特性が変わり、スティックのキャリブレーションがきちんと出来ていても、スティックを中立位置にしたまま漫然と飛んでいれば、機首が上がったり下がったりすることになるのだが、これがまた非常に「空気の上に乗っかってるぅ〜♪」感を醸し出してくれる。また、ミッションで風が吹くように設定すれば、低速での飛行中は「風に流される」感じまで味わえてしまう。

しかし、ひとたびこの機体でフライトプランに沿った正確な航行や、敵機との激しい接近戦を繰り広げるとなると話は別である。「ぬぉぉぉ本物のパイロットってぇのは偉大だぁああああ」と絶叫する羽目になる。

フライトプランに沿った航行に関しては、風や高度の影響を打ち消して真っ直ぐ飛ぶためにトリムをちょこちょこ弄りながら、推力を調整して「手放し飛行」出来るようにするのであろう。しかし私には、航空関係の正確な知識も、実機に乗った経験も無く、とても語るに足りない。知らないことは語れない。よってここでは、空戦機動を行う時の注意点に話題を絞ることにする。

話は変わるが、Flanker2 の AI コントロール機は非常に手強い。Head on でも互いの軸線さえ合っていればガンガン撃ってくるし、エネルギー管理も非常に良くできている。一方ここぞという時には多少無理な機動をとってでもこちらに食らい付いてくるし、一発逆転に失敗すればちゃんと失速するし、失速に入りかけてしまった時は即座に直線飛行に入ってエネルギー回復に努めている。(たま〜に、超低空で失速してバックを取られた後 150km/h 程度しか速度が無いのにインメルマンターンを初め、しかもそれを成功させてしまうという「んんんッ??いっくらなんでもそりゃね〜よぉ」と言いたくなる時もあるが。(爆))。
特に Excellent レベルに設定した、増漕等を積んでいない身軽な状態の F-15 のバックを取ったまま、1時間でも2時間でも追尾出来るようになるのはかなりしんどい。(というか私にゃ出来ない(爆))

本来はネット対戦に於いて、人間が操る機体を相手に修行を積み、「対戦で勝つための機動」を身につけてから述べたいのだが、Ver2.01 の Flanker2 では対戦時にまだバグ(生き返ったあと操縦不能になることがある、とか、生き返ったのにダメージを負ったままになっていることがある、とか、生き返った時に燃料が補充されない、などなど。またルータを使うと接続出来ないという仕様?もある)があり、対戦は殆ど腰を据えてやっていないのが私の現状である。対戦自体は非常に軽く、相手のフラップが上げ下げされる様まで見えるというのに、残念なことである。そんなわけでここでは当面、「ドッグファイトでAI機のバックを獲ること」を目標に、「私は AI 機相手のドッグファイトで、こう飛ぶ」という視点から話を進めていく。

 

◎視界操作

EF2000、F-22 ADF、TAW、European Air War といったシムを中心にプレイしていた私にとって、Flanker2 でまず難しく感じられたのは視界操作である。先に述べたシムでは、敵機とすれ違うまでまだかなり間があってもパッドロック視点が有効になる。また、旋回戦になったら相手が何処に居ても(自分の機体の裏側に居ても)パッドロックが有効になるか、或いは視線だけはキャノピーの縁を彷徨っているが、コックピットからターゲットが見える角度に機体をロールさせればちゃんとパッドロックが出来るようになっている。つまり、敵機を探そうと思ったらおもむろにパッドロックキーを連打して視界を見るべき方向に移動させ、それから敵機を照準に捉えられるように機体を操作すれば良かったのだ。(これでも、パッドロックであらぬ方向を見たまま、正確に機体を操作出来るようにならねばならない、というハードルはあったが。)

ところが Flanker2 では、「距離が遠い(10km以遠)、或いは敵機が画面内に居ない状態では、パッドロックキーを押してもパッドロックが有効にならない」という仕様になっている。敵機を視界内に捉えてからパッドロックキーを押さなくてはならない、つまり、敵機を見付けることを目的にパッドロックを使うことが出来ないわけだ。

これは当然といえば当然の仕様である。実機では、シムと違って視界移動こそ自分の意のままになるものの、最初から敵機が居る方向を見るという行為は出来ない。(殺気を感じて索敵する、という野生の塊みたいなパイロットの方は別だが)

ただし、Flanker2 では「一度パッドロック出来れば、少々の間ターゲットが自機の腹の下に隠れてしまうようなことになっても、パッドロックは解けない」ことになっている。ただし、見えない位置に敵機が入っている間は、正確にその位置を画面中央に保持しておくことは出来ない。実機に則して言えば、「一度見付けた敵機は、その向きや速度から次の位置は予想することが出来るから、少々の間見失っても大体の位置は分かっている」ということであろう。

まだ敵機と距離が離れているうちは、Thread Warning System(脅威警告システム)で敵機の大体の方角と、自機よりも上に居るか下に居るかぐらいのことは分かる。TWS が敵機の存在を音で警告したら、その表示を頼りに敵機の方角に機首を向ける。そして "o" キーによる「光学式索敵モード」か、"i" キーによる「レーダー索敵モード」で敵機の正確な位置を掴み、ロックオンする。ただしロックオンしても、敵機が 10km 以内に入ってこないとパッドロックは出来ない。

敵機が接近して「黒い点」として見えるようになったら、テンキーの "*" を押してパッドロックする。Head on で敵機を片付ける時は別だが、Flanker2 では通常、私は最初の Head on は見送るようにしており(弾がもったいない&AI機の挙動が最初の Head on で片付けるには惜しい)、視点はパッドロックのまますれ違う。大体は敵機よりもちょっとだけ低い位置から、見上げるようにすれ違う。

その後スティックを引いて垂直ループで回頭するが、このときもまだパッドロックのままにしている場合と、一旦前方視界に戻す場合がある。最初のすれ違い時はともかく、何度か Head on になっていると、パッドロックしたままでは空間失調に陥ってしまうことがあるからだ。

一旦パッドロックを解いた場合、再び敵機の位置を掴むには、テンキーの "1"〜"9" を使って視界を移動させ、画面内で動きの異なるものを自力で見付け出す必要がある。これが私にとっては、非常に慣れない操作なのである。グルグル視界を移動させていると、そのうち自分が何処を見ているのかわからなくなってしまうし、また視界移動には結構な時間がかかってしまう。

そこで私の場合、視界移動はテンキーの "8""2" だけを使うことにした。スティックを引けば敵機と鉢合わせしそうな向き(これは勘)に機体をロールさせ、前方から頭上を通るライン上だけを視界移動させ、テンキーの "*" を連打しながら機体を多少左右にロールさせるのだ。敵機が一瞬でも視界に入っていれば、その時打ったテンキーの "*" でパッドロックがかかり、敵機の正確な位置を知ることが出来る。機体のロールを使えば、視界移動キーの左右を使うよりずっと早く視界を移動させることが出来るし、視界操作が機体操作と一致するため、空間失調にもなりにくい。更に、ある程度高度があるときに完全に敵機を見失ってしまった場合、スロットルを絞って機首を鉛直下方に向け、減速しながら垂直降下しつつ、機体をゆっくりめに360度ロールさせながら頭上視界でパッドロックキーを使う

これでパッドロックがかからない場合、敵機は殆どの場合後方の死角領域か、あるいは真正面に居る。この場合視界を一旦前方に戻し、額の上にあるバックミラーが画面中央に来るぐらいまで "8" キーで視線を上げ、テンキーの "*" を連打しつつ、バックミラーで後方を確認する。前方に敵機が居るなら即座にパッドロック視界に移動する筈だし、後方に敵機が居るならバックミラー上の大きな黒い点として見える筈である。

パッドロック視界を多用するため、いくつか空間失調・操縦不能にならないために注意すべき点がある。

以上のことをしっかり頭に入れた上で、視界の移動に注目して次のリプレイファイルを見てみよう。

視点移動による索敵

このリプレイの敵機は Excelent レベルの F-15。武装は敵機も自機も、guns のみである。

最初の索敵時からレーダに頼らず、視界移動で敵機を見つけるようにした。視界移動キーは、"8""2" しか使っていない。視界がポンと急に大きく切り替わるのは、テンキーの "*" でパッドロックが効いたか時か、あるいは前方視界に戻した時だけである。

途中、敵機にバックを取られ、追跡される場面もある。バックミラーに敵機が映ってから Guns を撃たれるまでの時間感覚も掴んでほしい。撃たれるまでの時間が、本来の回避行動を取るために残されている時間である。バックを取られてからもぐずぐずあらぬ方向をパッドロック視点のまま飛んでいると、回避する間もなく殺られてしまうであろう。

 

◎旋回速度重視!

まず、基本的な注意。US機を初めとする西側機の速度表示は knot、高度表示は feet が単位であるシムが一般的であるが、Flanker2 は東側の機体。速度は km/h、高度は m である。西側機では「一番効率よく旋回できる理想的な旋回速度」が200〜300knot であった。これが体に染みついていると、Flanker2 で思わず、200〜300km/h まで速度を落としてしまうことがある。これは 108〜162knot に相当し、これではまるで着陸時の滑走路進入速度だ。こんな速度で最適な旋回が出来る訳がない。ちなみに、200〜300knot は 370〜556km/h である。

さて、旋回に関して言えば、このシムは Falcon4 と同系列と思ったが良い。どういう意味かと言えば、「少しでも速く敵機に回頭したければ、スティックを思いっ切り引きっぱなしにしてはいけない」ということである。水平旋回戦になったとき、スティックのピッチ方向の可動範囲で常時使うのは中央から2/3程度まで、それ以上引っ張るのは、緩い旋回で十分に速度を高めて蓄えた運動エネルギーを一気に消費して相手のバックを取るときだ。しょっちゅう水平旋回中に失速して墜落している方は、メインメニューの Options を開き、Input 下から Responses ダイアログを開き、Y軸方向の感度曲線カーブで、"Enable response curve" にチェックをつけ、"Shift" バーを少し下に下げてみると良い。高速な状態からの旋回は鈍くなるが、低速域での安定性がアップするので、かえって AI 敵機相手にするときは勝率が上がるかもしれない。

フルにスティックを引ききった状態は、たとえて言うならD.I.D製 の ADF や TAW といったシムにおいて「ベクタードスラストを有効にした状態」に近いものがある。つまり、ある程度以上の初速度があればいち早く機首をピッチ方向に振ることを可能にするが、それと同時に猛烈にエネルギーを失ってしまうのだ。

エネルギーを失い過ぎれば、その後の機動が続けられなくなる。実機の Flanker では「プガチョフ・コブラ」とか「フック」といった機動が可能だが、確かにこの Flanker2 をやってみると、Flanker という機体でこれらの機動が可能なことがよく分かる(残念ながら Flanker2 では、"k" キーを使わないと真のコブラ機動は出来ないが。それでも、"k" キー無しでも AOA=30〜40度程度の「コブラもどき」な機動は出来る)。と同時に、これらの一種「奇妙な」機動が、実戦では殆ど使われることはないであろうと予想される。何故なら、これらの曲芸的な機動を行うために低速でスティックを引っ張ると、戻した直後は殆どエネルギーを失ってしまって、単なる水平旋回ですらこなすのが困難になるからだ。

 

さて、Flanker2 では、低空での水平旋回を継続できる最低の速度は 360km/h程度である。knot に換算すれば約200knot弱となる。しかし、これが最適な旋回速度ではない、ということを覚えておいてほしい。水平旋回では 550〜700km/hぐらいの速度があると、随分と有利に事を進めることが出来る。失速ギリギリで休み休み旋回しているより、一旦600km/hを越えるぐらいまで加速し、ブラックアウトに入りかけるぐらいのGを保って(=スティックを完全に手前に引ききらないで)、旋回中の速度を落とさずに旋回した方が敵機を早く追いつめることが出来るのだ。また、相手より高い位置につくために垂直系の旋回を開始するときには、あらかじめ 750〜800km/h 以上の速度まで加速しておくと、その後の複雑な機動で敵機の裏をかくに十分な速度を確保出来る。また、垂直ループの頂点付近ではスティックを引く手を半分〜1/3ぐらいに緩め、エネルギーをロスしないように注意する。

旋回戦になったら、敵機がどこにいるのか?ということよりも、自分の高度と速度を保つことに重点を置くこと。あとどれくらいで敵機のバックを取れるか、なんてことは2の次3の次である。400〜600km/h 程度の速度を保って水平旋回を続けていれば、AI機の中では最も旋回性能の優れた Excelent レベルの F-15 を相手にしていても、必ず射撃のチャンスを得ることが出来る。(ただし追いつめられた F-15 はいきなり切り返して逆方向の旋回を始め、シザースにもつれ込もうとするので、バックを取って一発で沈めるにはそれなりの射撃精度が必要になる。

低空での guns 旋回戦

このリプレイの敵機は Excelent レベルの F-15。武装は敵機も自機も、guns のみである。

Head on では高度を落として相手の弾を回避し、加速してすれ違う。最初の旋回は大きく、速度を650〜780km/h程度まで上げながら、じわっとブラックアウトが始まるぐらいのGを保って水平に回っている。

敵機は最初の Head on にてすれ違った後すぐに思いっ切り旋回を始るが、結局最適な射撃ポジションをつかむ前にエネルギーを失い、時々機体を水平に戻して速度を回復し、またバンクして旋回する、という失速寸前の水平旋回を始める。

こちらは敵機の急旋回に過敏に反応することなく、約650km/h 程度の旋回速度で水平旋回を続ける。敵機がエネルギーを失ったことを確認して、スティックを引く力を強め一気に詰め寄る。このとき、エアブレーキなど使っていないにも関わらず速度は一気に 400km/h 台前半にまで落ち込んでいる。

旋回戦で垂直ループを用いた機動を使うときはもっと注意が必要だ。「速度を失ったら直ちに降下、もしくは直進。決してスティックを引かない。上昇する時は十分に速度を確保してから」というセオリーを、プロペラ機物のシムをやっているときと同じぐらい忠実に守った方がよい。降下で加速するときも、生半可にスティックを引いているといつまでたっても速度を回復できぬまま墜落してしまう。プロペラ物と違い、ほんのちょっとスティックを引く手を完全に緩めバンクを水平に近く戻して直進すればすぐ加速出来る。

以下のような状態になったら、速度の確認後直ちに加速動作に移った方が良い。

速度の低下に気付いたとき機首上げ状態になっていたら、すぐロールして背面になり、フラップを開き、スティックを手間に引く。スティックの引き加減は HUB の速度計を見て調整する。が、感覚的に周りの景色の流れる速度でもだいたいの状態はわかる。「引くほどに景色の流れが鈍くなってきたな」と感じたら一旦引くのをやめ、ある程度速度の回復を試みてから更に手前にスティックを引く。機首が下を向いたら即、フラップを格納して加速に移る。一旦フラップを出した後、しまい忘れることが多いので注意。

 

◎水平旋回

特に対AI戦では、確実に勝利しようと思ったら、最後には水平旋回戦に持ち込むのが有利である。しかし、有利とはいえ Flanker2 の敵機の


99/12/31(金) 21:05 HUQ (NIFTY退会しました)
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